一言で釣りを楽しむと言っても人それぞれの楽しみ方があります。
私も黒鯛のヘチ釣りを始めてから現在まで振り返ると楽しみ方が
変わってきています。
そんな私が今現在、黒鯛のヘチ釣りをどの様に楽しんでいるかも
踏まえて、今回話していきたいと思います。
和竿には魅力が多い
とは言っても言葉で言い表せない事も多いのですが、伝えられる範囲で。
- 見た目
-
竹という自然の素材を使い竿師さんが作り上げるので1本1本違う表情で性格も違い同じ物は無い
というところに価値があります。
デザインも様々で竹を活かしシンプルな作りにしても、漆の変わり塗りなどで装飾する等して
本当に1本の竿が人と同じように個性を持ちます。
竹の種類も様々でそれぞれに特徴がありますし、更には自然環境によっても素材に違いがあります。 - 釣り味
-
私は竿師ではありませんので深く知識があるわけではありませんが1本の竹をそのまま
使う事もありますし、違う竹を継いで製作したりもしますので竿の性格も様々です。
竿師の技術と自然の竹の反発力が相乗し黒鯛を掛けた後の手応えは格別です。カーボンロッドには
出せない自然のパワーを感じることが出来、黒鯛の生命感が手に取るように感じます。
黒鯛を怒らす事なく自然と浮かす事が出来ます。これを味わう事が和竿の醍醐味でしょう。
和竿に対する偏見
以前は旧型SHIMANO鱗夕彩M285と がまかつ銀治郎M300を使用し、それからSHIMANO鱗夕彩S300と
がまかつ銀参郎M300を使用しヘチ釣りを楽しんでいましたが、かなり前から和竿には興味がありました。
しかし使用した事が無いにも関わらず、その時代に応じた最新のカーボンロッドの方が良いに決まってる。と
自分に言い聞かし考えない様にして過ごしていましたが、事あるごとに『カッコいいな・使ってみたいな』と
頭によぎる事も多くありましたが鱗夕彩や銀参郎で満足し『和竿は使わんでええわ』と決め込んでました。
和竿を手にした理由
和竿に対する思いが強くなったのは和竿について調べれば調べるほど感じていた事…。
それは『大切な伝統文化』が消えていく様でした。
そう感じた私は、これは実際に自分で使いどう感じるかを確かめたい!そう思う最中に
ある竿師さんを紹介してもらい実際に工房に行き話を聞いて、是非1本製作して頂きたいと
いう事で頼みました。
竿は一本物根付総布袋竹9尺。ガイドはブルークリスタルで変わり塗りはせず素材を活かしました。
感動の手応え
素材から選び、私の拘りも伝え竿師さんに製作して頂いた和竿を手に通い慣れた大阪北港に行き
いざ黒鯛を掛けると今まで経験した事のない感覚が手に伝わってきました。
黒鯛の突っ込みで竿が絞り込まれてもそれに応えるように竿が自然に反発し黒鯛の細かい挙動も
一つ一つ吸収するのが全て手に伝わってきます。強引なやり取りもせずに竿でタメていると自然と
黒鯛が浮いてくるのは感動ものです。
和竿を広めたい
和竿を製作して頂いてる丁度そのころ和竿に関して調べていると関東で和竿を活動的に発信されている方達が
居ることを知り凄く嬉しい気持ちになりました。
和竿を使い始めて直ぐに連絡を頂き、それからお付き合いをさせて頂き連絡のやり取りをさせて頂いてるのですが
私自身感じていた『消えゆく伝統』に関して同じ思いを寄せられており共感させてもらう事も多く、その上で
活動的に和竿を良さを伝えていかれてる事に感動しました。
私自身が和竿を使い感動した思いもありますので、和竿に以前から興味はあるが使われていない方や
最近始められた方にも是非、和竿を使いこの感動を味わって頂きたく思います。
ひと昔前では『和竿は敷居が高い』と思われていましたが今はチャレンジしやすい環境を関東の方では
取り組まれていますので関西でも、もっと和竿の魅力を発信して行きたいと考えてます。